「アスレティックトレーナー」のいるトレーニングジムで、指導を受けませんか?
プロスポーツの世界でも活躍する「アスレティックトレーナー」とは
突然ですが、「アスレティックトレーナー」という資格をご存じですか? アスレティックトレーナー(以下、AT)とは、「スポーツ医科学の専門知識を持ったトレーナー(指導者)」のことです。私は、2016年にこの資格を取得し、以後ATとして多くの方々の体づくりや健康指導にあたっています。
ATが果たす役割について、もう少し詳しくご説明しますね。
この資格を認定しているのは日本スポーツ協会(JSPO)です。日本スポーツ協会では、
「スポーツドクター及びコーチとの緊密な協力のもとに、 競技者の健康管理、傷害予防、スポーツ外傷・障害の救急処置、アスレティックリハビリテーション及びトレーニング、コンディショニング等にあたる」
と、その役割を定義しています。
例えば、各競技のコーチは、その競技に関しては専門家かもしれませんが、医学的な知識やリハビリやトレーニングにまで精通しているわけではありません。そういった部分を医師や治療家と連携しながら、コーチや家族など選手を取り巻く人々に伝えて、正しく指導していく役割を果たしています。
ATは、日本ではまだ民間資格ですが、アメリカやカナダなどの諸外国では国家資格として扱われているほどです(その分、日本のATよりも資格を取得するまでのハードルも上がり、専門性が深くなるのですが)。そういった国々では、プロスポーツの世界だけでなく、大手企業や学校の中に入って、安全管理や健康管理、運動指導などにも携わっているATもいます。日本においても、サッカーやラクビーなどのプロチームには、専任のAT必ず所属しているなど、スポーツの現場でとても大切な役割を果たしているのです。
「トレーナー」と言われる資格は、AT以外にもいろいろありますが、トレーニングの指導はもちろん、応急処置やリハビリまで体系立てて学んでいるのがAT。その知識を生かして、実際、私も北九州マラソンで、医師や看護師、理学療法士などで構成される医療部隊の一員として大会運営に協力しました。ATが中心となって現場を見守るチームを結成し、倒れた人がいた際の救急処置や医師への正しい情報伝達などを行いました。
体づくりだけでなく、子どもたちが安心してスポーツに取り組めるようサポートしたい
ATは、合格率が他の資格と比べ非常に低く(10数パーセントとか..)取得が難しい資格です。私はなんとか一度の受験で合格しましたが、目から血が出るんじゃないか、というくらい必死に勉強しました(笑)。
そもそも、私がこの資格を取ろうと思い至ったのには、大きく2つの理由があります。1つは、会社員時代にひどい腰痛になったことをきっかけに、もっと体のことを知りたいと思うようになったこと。そしてもう1つは、子どもたちに対して、正しいスポーツ指導を行える環境を作りたかったからです。
私は子どもの頃、野球選手になりたいと思っていました。小学校低学年から野球に没頭し、練習に明け暮れる日々。中学校も、野球が強い学校を選んで進学するほど、野球に熱中していました。しかし、中学校の野球部は上下関係がとても厳しかった。指導者も非常に怖く、顔を見ることができないほどでした。当時、私はサードを守っていましたが、何かミスをすると毎回指導者から怒鳴られ、いつしかファーストへの送球がうまくできなくなってしまいました。今で言う「イップス(緊張や不安などによって、それまでスムーズにできていた動作が思い通りにできなくなる運動障害)」の状態ですね。そういったストレスから、大好きだった野球からだんだんと気持ちが離れてしまい、高校でも入部を監督、先輩方から勧められましたが、中学校卒業と同時に野球を辞めてしまいました。
部活動としての野球からは離れましたが、もともとスポーツが大好きだった私は、社会人になってサーフィンやスノーボードを楽しんだり、草野球チームに入ったりしていました。でも、そのようにしてスポーツに触れる中で、野球を辞めてしまったことを後悔している自分に気づいたのです。指導者が違ったら…、いや、指導方法がもっと違ったら、大好きな野球を辞めることはなかったのではないか、と。
ですから、「自分と同じような思いを子どもたちにさせたくない」、そしてATになることで「専門知識をもったトレーナーの立場から、子どもたちと指導者、時には親の間に入って、子どもたちをサポートしたい」と思うようになったのです。このことが「ATになるぞ!」という気持ちを後押ししてくれました。
念願叶って、今はATとして本格的にスポーツに取り組む子どもたちや、部活動の指導にも携わることができています。こういった活動は今後も続けていきたいと思っています。
「100年時代」を生き生きと、健康に過ごすために
スポーツ中心の話をしてきましたが、ATの知識は決してスポーツ選手に対してのものだけではありません。専門的なスポーツをしていない方にとっても、「体の状態をきちんと見ることができるトレーナー」の指導は、とても価値があるものです。
今後は、学校の部活動や企業のヘルスケア管理においても、私たちのような専門的な知識を持ったトレーナーが携わっていくことで、大きな怪我の予防や効率的で安全・安心な体づくりの助けができるのではないかと考えています。また、機能改善や日常生活のレベルアップにおいても、私たちATがリハビリの知識をもとに指導することで、病院での治療やリハビリが終えた後も適切なサポートを行うことができます。
これからは、人生100年時代。みなさんが人生を生き生きと謳歌していく手助けをできればと願っています。ですから、ジム選びをしている方や体の機能改善を考えている方は、ぜひ当ジムへお越しください。ATである私をはじめ信頼できるトレーナーが、みなさんの体づくりをお手伝いします。体験トレーニングやオンライン相談も開催中です。セミナーのご依頼や部活での指導もお受けしているので、ぜひ気軽にご相談くださいね!
投稿者:矢野 耕二